February 25, 2008

森の中の美術館

森の中の美術館…静かで…とても静かできもちのいいところ。
冬なのでお客さんはほんとうに少なくて、企画展のお誘いの
封書を作ったり、ブロンズの調査書をまとめるのをお手伝いしたり、
のんびりと作業する。ひとつひとつのなんでもない作業に心をこめて
できるというのがなんだかとてもうれしかった。

前の仕事のときはほんとうに忙しく、走るように仕事をしていて、
じっと机に座ってひとつことをやり遂げるということもなかなかできなかったから。

スリッパの古いのと、新しくてちょっといいのをより分けて、
お客さんが履くほうをちょっといいやつになるよう並べる、という作業を
頼まれたときに
「ごめんねぇ、こんな仕事は高学歴の人に頼む仕事じゃないんですけれど」
と笑いながらお兄さんが言っていたが、
そんなことはどうでもいいのだ。
(というか、そんなわけのわからん気まで遣ってたらうつ病になるど…!)

ただ心をこめてするそんな作業のあれこれがうれしいのだ。
この自然のなか、足を運んでくれるお客さんに気持ちよく楽しんでもらえたら、
という想いだけで。美しい時間。
ていねいに手を動かしていると、心はすっと、どんどん明るい気持ちになっていく。
時間のゆとりは心にもゆとりを生むなあ。

朝は美術館の表や展示室の中の温度を日誌に記録していくのだけれど、
今朝はマイナス8度。
少し緩んできたかな、ゆうべはとても寒かったけれど。

いっしょに仕事をしているお兄さんは動物園で長いこと働いていて
鳥にものすごく詳しい。
雪かき(今日はそんなに雪がなかったので、雪かきを持ったままの
木立のなかをお散歩みたいな感じで)の途中途中で鳥の鳴き声を聞いて
名前をいくつか教えてもらった。

仕事を終える頃、ちょうど日没に近く、空がすんごいきれいだった。
森の上を飛行機が飛んでいて、暮れかかる空にすーっとどこまでも飛行機雲がつながっていた。
カラマツのむこうに日が沈んでいく様子を眺めながらしばらく車を走らせ、
それから泉野の方面まで抜けると
八ヶ岳がどかーんと何もさえぎるものなく見えて、すばらしい景色だった。
人もまばらな温泉にとっぷり浸かって体をあっためて、帰宅。

夜は明日新しくできた笹原のお友だちのおうち(なんと、偶然にも今度越すところの2軒隣だ!)に
行くので、手土産にするクッキーを焼く。菜種油が足りなかったので、
太白ごま油にしたら食感がより素朴になりました。
菜種のほうが軽く仕上がるみたい。。。

投稿者 chaco : February 25, 2008 12:00 AM
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