2011年03月03日

(2011年3月3日未明早朝の奈良美智 @michinara3 さん twitterより以下引用)

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レコード、全部詰め終わって・・・ワインを開けてしまった・・・ハッピーひなまつり!Yeah!レコード聴きながらいろんなアイディアスケッチなふ!


ハッピー耳の日!でもある・・・


71年作だと思うけど、オランダのTortillaというバンド聴いてたら、10代を過ごした頃の弘前が思い出される。メインストリームを外れていながらも、どこかひっかかる感じ。田舎なのになんか在る感じ。都会でみんながワイワイやってて、自分は部屋の中で充分ひとりでワイワイしてた感じ。


レコードでもCDでも一対一で聴くことで、感性が育てられた。イベントやライブに参加して、みんなで共有する一体感ではなく、もっとパーソナルな一対一の連帯感。今だにCDやレコードを一対一で聴くのが好きだ。決して受け身じゃない、自分が考えなきゃいけない感じ。僕の絵の原点は、この一対一だ。


『みんな』を意識すると、『個人』には伝わらない。2000年代初頭まで、僕の絵は自分、あるいは、誰か知らない個人に向けられていたのだ。それが、みんなに向けられ、みんなで展覧会を作ることで、不特定多数へのエンターテイメント性が強調されてしまった。 


つまり、共同作業に参加する者たちの共同体験が重要になってしまっていた。「みんなで作る、みんなの展覧会」。今、冷静に思ってみるに、自分はやっぱりもっと自分自身と向き合い、対話し、まだ会うことのない友を想い、ひたすら個の絵を描かなければならない。


自分は、フェスやイベントではない一枚のCD、あるいはレコードを作らなければ!と思っている。いつまでも残り、誰かが探し出してくれたり、どっかで偶然出会うようなもの。いつの時代にも大丈夫なふうのクオリティをもつもの。みんなが一人になった時にこそ、心の奥まで届くようなもの。そんなもの。


正直言うと、あの、誰からも知られていなかった頃に戻りたい。あの頃は、自由な一人ぼっちで、どこにいるかわからない、まだ会わぬ友に見せたくて描いていた。たくさんの人たちではなくて、たくさんの一人に向けて。


戻りたい・・・とか、書いちゃったけど、戻れないのはわかってる。けど、戻らなくても今、またそういう気分でいるのだ。この部屋で、時代遅れの古い歌を聴きながら絵を描いていると、戻るとかじゃなくて、実は自分は、背伸びはしてみたものの、まだあの頃から一歩も成長してはいなかった・・・


ほんと、成長してないなぁ~~。と思うけれど・・・成人式に地元帰って、みんなで集まってお祝いして、その後、自分の場所に戻って、また孤独に呼吸するってことだ。


真っ暗な窓ガラスに自分が映ってる・・・向こうにもこの部屋がある。僕が笑えば、向こうの僕も笑う。地震がこないように、この部屋を宙に浮かせておくれ。たとえ地上に戻れなくても、僕はここでたくさんの絵を描くよ。画材と命が尽きるまで・・・


ここで・・・とか言っちゃったけど、いろんなとこに飛んでいきたい気持ち。いや、飛んでいこう。カブールやレイキャヴィック・・・世界中のいたるところ、身一つ!なんてカッコイイことは言わない。持てるだけのものを、精一杯持って、握りしめて飛んでいく!想像しただけでもう行けてるよ!


・・・なんか恥ずかしい・・・ほんとのことは、いつもちょっと恥ずかしい。


さっきまで自分が映ってた窓ガラス。少し明るくなって、まだ雪の残る遠くの山々が向こうにある。なんかいつもよりも大きく見えるなぁ・・・自分なんかよりも、ずっと大きくて、どっしりしてていいなぁ。


山~ http://twitpic.com/45g0mu


寝るか・・・寝るべ・・・グナイ!朝だけど・・・ http://twitpic.com/45g52a