April 20, 2006

『長谷川慎次、その生涯』

「長谷川慎次」という偽名で一日を過ごしてみる。

当然呼ばれてる気がしないから、銀行においては番号札で呼ばれるまではいいとして、偽造通帳の名を何度か連呼されたまま気付かずに、次の客へと移行するというおよそ建設的ではない展開となる。

病院では、病の巣窟たる待合室に終日座ることになる。

じゃあ、キャバクラは?

同行する連れからは常に「いやいやいや、先生」と呼ばれる為に何の意味も無い。
挙句、「何の先生なんですかあ?」と説明する気も失せる質問を投げられ、面倒なのでひとこと「産婦人科」と呟く。
まんざらでもないキャバ嬢。

何だ、この展開でいいじゃんか。

本日限りで名を偽るのを止め、ニセ産婦人科医として生きていきます。

(了)

投稿者 yoshimori : April 20, 2006 03:12 PM | トラックバック
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