July 20, 2007

『苛烈』

アグアルデンテ・デ・カナ、いわゆる砂糖黍の搾り汁を直接発酵させて蒸留するという工程を経て製造されるピンガ、現地ブラジル・リオではカシャーサとも呼ばれている。

夏期以外には見抜きもしないのだが、駄目になるのは目に見えているのに当時節だけは、仮釈放を許可された凶悪犯の如き、野に放つ勢いで接している様子。

年に一度の里帰りを許された奉公女という例えさえも霞む、ラテンな雑味にやられっぱなしだ。

ピンガにおける代表的なバチーダ(ピンガと果汁のカクテル)の中にカイピリーニャという名を見つけるが、長い間、カイピリーニャはポルトガル語で「田舎娘」との意と解釈していたのだが、実はアルコール飲料自体が女性名詞であるだけで、「お嬢さん」的な意味合いは無いという。

「ははあなるほど、酒と泪と男と女ですか」

君さ、もう駄目になってるから帰りなさい。

(了)

投稿者 yoshimori : July 20, 2007 11:59 PM
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