August 11, 2007

『九名、野宿も止む無し』 (第2回)

無敵の睡魔には終ぞ抗えず、ひと襲われふた襲われしながらもサービスエリアに無事到着。
既に夜が白々と明け始めている。

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これが太陽なのか夕陽なのかも分からないくらいに意識は混濁している

食堂にてのびきった蕎麦をすすり込み、更なる睡魔に襲われる準備だけが整う。

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「日が長くなったなあ」と的外れなコメントも同行者には届かない

須玉I.C.より下車し、一路佐久を目指す。

途中、BBQでバーニングする食材を購入しようと、野菜直売所へ向かうも「開店前だにゃー」と分かりやすい方言で諌められ、止む無く立ち去ることに。

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見たことも聴いたこともない野菜が並ぶ(近くにいた犬は唸るばかりで近寄らない)

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びっくりしないと働かせてもらえないらしく従業員全員が過剰なリアクション

車酔いにやられた1名はここで脱落
「最寄りの駅は向こうだ、走れ!」と、リーダーの冷酷な指令が下る。

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線路上をスタンドバイミーごっこしていた地元中学生は2秒でリバー・フェニックスの元へ

キャンプ地に到着。
テント設営は担当者に任せて、冷たいものを求めて人里へ向かう。

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冷たいもの発見

冷たいものを食べながら戻ると、担当者の手によりテント設営は完了している。
「大儀である」と声をかけ、彼らの働きをねぎらう。

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ひとり残らず空腹らしくひとことも言葉を交わさない

いつの間にかダッチオーブンではカレーが煮られている様子。
出来上がるまで調理は担当者に任せて、株価の動向を気にする。

鍋で炊いたご飯とともにカレーを食し、しばし仮眠を。
惰眠を貪っていたら4時間も経過していた。
完全装備の釣り師は岩魚を釣り上げた様子。
満足げに見せてくれる。

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既に息も絶え絶えな彼

あれ? 一匹?
「みんなで食べちゃった。君の分を残しておいたよ」

後で聴いたら釣果は一匹のみだったとのこと。
泣かせる話じゃあねええかあ。

夜はBBQ。
仕込みは担当者に任せて、ポータブルDVDプレイヤーで『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』を観ている。
そういえば映画の内容と環境が似ているなと思うが、勝手な妄想としておく。

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原住民である族長が自ら焼いてくれるサービスは別オプション

食後は花火。
起こした炭火で手持ち花火に点火。
購入数量が人数に合致しなかったらしく、一度に4本点火している。
焚き付けが乏しくなったので、薪拾いを頼むと花火そっちのけで拾い集めており、その忠義心に熱い涙を流す。

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赤い炎を撮影すると何故か紫に(「祟りじゃ!」と騒ぎ出した1名は森に消えここで脱落)

眠いから横になるぞ。

(續く)

投稿者 yoshimori : August 11, 2007 11:59 PM
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