September 06, 2007

『宇田川町36-16』

台風9号が関東に接近しているというこの日、まだ世間的には勤務中という時刻から、既に小料理店でひとりで始めているいう父と合流。
大雨の所為か女将は出勤せずに大将だけが厨房に入っていて、カウンターに座るのは3名のみ。

客が少ない為か普段より饒舌な大将、旬の魚を説明していたはずが、何故か「毒」持ち魚の名を列挙。

ミノカサゴ、オニオコゼ、アイゴ。
ゴンズイ、卵を孕んだ秋が旬という。
鯰の一種らしく髭があり、背鰭に毒。
見た目はかなりグロテスク。

「あれは子持ちの時の蒲焼がいちばん旨いね」
へえー、何処で喰えるんですか。

「さあー、外房かな。あれ? 和歌山? 忘れちゃった」
曖昧っすねー。

父、地元で知られる毒魚について解題。

■ゲンゲは「底物」、いわゆる深海魚。
■「幻魚」とも記されるが、その実外道の外、下等の下の意で「下の下」、転じて「げんげ」。
■毒部分を除いた箇所をぶつ切りにして味噌汁の具に。
■父は幼少時に喰い飽きて食傷気味だったが、中年以降は美味しく喰えるという。
■身は白くて柔らかい。
■ゼラチン質の皮は独特の舌触り。
■父の幼少時にはゼラチン質を「はなみず」と呼んでいたという。

「はなみず」というくだりで店内の空気が止まる。
あれ、おかしいな、途中まではいい話だったのにな。

(了)

投稿者 yoshimori : September 6, 2007 11:59 PM
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