August 27, 2008

『鴨舌、酒鬼、刀郎』

渋谷から銀座線に乗り、赤坂見附で降りる、十八時
早い時間にゆかないと混むと聞いて、開店と同時に入る。
籐椅子に座り、とりあえずと生ビールを頼む。

本日は中国郷土酒菜館と銘打つ専門店へ。
北京五輪がいつ始まっていつ終わったのかも知らぬまま、「北京 Beijing」という響きだけで空腹感を思い出すことを忘れない。

同時に出される突き出し角型小皿に盛られて三点。
画像が無くて恐縮だが、左から鶏肉と蓮根と茄子の炒め、湯葉と搾菜と香菜の和え物、煎り豆

■百家風鴨舌の炒め
ヴィジュアルは蟹の鋏の付け根に肉が付いた風に見えてややグロテスクなものの、からりと揚げられており、中はじゅうしぃで、最終的には長く伸びた二本の軟骨へゆき当たる。
口内に香り醤油が程よく漂い、酒が進む進む。

■烏魯木斉(ウルムチ)の羊串焼き
羊臭でいっぱいの四本串を塩、豆板醤、クミンシードをまぶして食す。
モンゴルな一品。

続けて、黄酒(紹興酒)の三種利き酒
「一般的な紹興酒」と称して、普段我々がその辺の中華料理店で飲むとされる「その辺の紹興酒」を右端に置き、違いを比べろという。

■黄中皇(ファンジョンファン)十年
■孔巳乙(コンイージー)十二年
■東湖圣塔(トンフー)十年(この一杯だけ銘柄の記憶が曖昧)

風味、香りが違う気もするが、酒量が増えると利き酒もへったくれも無いが

■川百鳴(季節野菜入りひな鶏の広東風薬膳スープ)
小顔菜な女子なら頭が入りそうな壺状の土鍋を三分の二程満たす薬膳スープ、鶏肉(腿、レバー、等)、筍、椎茸、冬瓜白、当帰を含む種々の漢方で蒸し煮にされている。
壺を上から覗き込むと、濃ゆい白濁色から漂う漢方と生姜の香り。
丸く鶏卵風味の物体の正体が分からず、スタッフに尋ねると、

「言い方があれですけど、(声をひそめて)・・・睾丸です」

との回答。

「次の日、たいへんですよー」

と続け、小生には無駄に滋養あふるる一品。

金石交(ジンシジャオ)十年を陶器のボトルで頂いて飲み干す。

最後に八宝茶が出され、〆となる。
クコの実、陳皮、オリーヴ果肉、菊花が浮かび、そこには砂糖が沈む。

腸詰、田鰻、田鶏、酔蟹なんて他にも食べたいの品が多数あったのだが、少人数ではこれが限界と、次の店に移動します。

(了)

投稿者 yoshimori : August 27, 2008 11:59 PM
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