February 05, 2010

『二月上席~炙り宿』

序、

死ぶとのから上がる桜が丘にて、麻の暖簾を鼻ッ先でこじ開け、実ぅにすといーくな板前にあないされ、白木のかうんたに座るなり、さけざけのことが木にかかり、徳利と考ぃるから待ちねぇと、燗に障る物言いで、しらす知らずとい、い海から不離を連れ、でぇごでぇごで西揚げっぱなしがまめみ、にさらりとしたや、勘定ぶてば20,000だらー。

「お前さんの云うことが、百にひとつも分からないよ」

二、

足りなさも好かんまま、入らんと馬鹿とは解せねぇ解せねぇ、飯場寒いな、何なら出戻りでぇー。

「あーいー」

(幕)

投稿者 yoshimori : February 5, 2010 11:59 PM
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