July 07, 2010

『七月上席~牽牛酪』

"If there is any way to do it wrong, he will."
Cap. Edward Aloysius Murphy Jr.
「失敗する方法があれば、誰かはその方法でやる」
エドワード・アロイシャス・マーフィー・ジュニア空軍大尉


まァあれだ、人は悲観的であればあるほど、危機管理は成されてると理解しているつもりなのだが、久しく口にしたい食べたい物が思い付かないまま日々を過ごしている中で、思い付きは発明の母とばかりに漸く重い腰を上げ、自らの意思を伴って目当ての店に向かう道中にて、淡く包まれゆく昂揚感だけを頼りにし、坂の途中から約束の地を見上げるも、その店舗及び表看板の妙な薄暗さに一抹の不安を覚えつつも恐る恐る接近し、何の因果か子に報い、果たして的中する今日が水曜日が週の真ん中の定休日という脱力感、遣る瀬無さ加減ったら何事にも替え難く、代打として二号としてしか見ていなかったはずの次なる店ですら同様に休みという負の連鎖を重ね続け、発せられるのは罵詈と雑言と誹謗と中傷としか表現方法は無く、何の真似かと欧米かと欧米の真似乞食かと、ただただ前述の空軍大尉の出自さえも呪い、その何か云っているようで何も云ってない言葉の羅列でありながらも、それは現し世であり鑑なのだと諦め、頬を赤い涙で直線を引きつつ、意に反して不本意ながらも重い足を引き摺り、意識上の集合論では論外な領域に向かうしかないのだった。

(了)

投稿者 yoshimori : July 7, 2010 11:59 PM
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