June 30, 2011

『偽善と呼ばれる為に求められる三十の条件』(第47回)

<半裸ノ王>
相も変わらずではあるが、闇に紛れて忍び寄る影として生きる日々を過ごしている。
それでも女子ですもの、おされのひとつもしてみたいしと目覚め、ひとんちの箪笥を開けては程好い衣類装飾品を物色する今日この頃である。
先日発見した指輪を嵌めてみたところで、遠目のヴィジュアル面では指周りに金色の線が付いただけに過ぎない。
豪奢な首飾りでさえも肝心の貴金属部は衣類に隠れてしまっていて革紐の部分しか露出しないし、どうにも地味である。
被り物はというと、マタギが討ち取った熊の頭部を直に繰り抜いた色合いの品ばかりで泥臭さこの上ない。
実用的且つ機能的されおつを目指すのだが、所詮相容れない要素同士は水と油である。
致し方なしとして一旦おされは諦め、仕様書一読だけで判断した実地で使える機能を備えた衣装を試着してみる。
・・・ピーチ・ジョン?
ってこれ、ビキニじゃん。
服の仕様書をよく読んでみると、粗雑に扱っても破れない上に殴られても痛くない、とある。
成る程、現場主義としては大変に重宝する。
肌露出は水着級の高さなのだが、粉雪舞い散る高山都市を訪れた折でさえも、町の人々からは特に奇異な目で見られていないのが幸いしてか、調子付いてそのまま部屋着感覚で町歩きも辞さないのである。

(續く)

投稿者 yoshimori : June 30, 2011 11:59 PM
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