December 20, 2011

◆『断ち割られた背骨』

本日ァ湯島での落語会でござんす。

『第五回 らくご・古金亭』
@湯島三丁目・湯島天神参集殿一階ホール

当会、五代目古今亭志ん生師匠と十代目金原亭馬生師匠の御二人が生前に演じられた噺だけを演じるというこんせぷとと聞き及んでおります。

金原亭駒松◆垂乳根(たらちね)

サゲ:
「朝飯で恐惶謹言てぇなら、酒を飲んだら仍(よっ)て件の如しか」

金原亭馬治◆反対俥

この噺は車夫と客の激しい仕草が眼目なんですがね、先代馬生師匠は熱演しないながら、若い車夫のすぴーど感を演出していたなんてぇ、先日亡くなった談志師匠が生前に仰っておりましたのを思い出しました。

五街道雲助◆禁酒番屋

「この噺を演る当たりまして、(先代馬生)師匠の高座のテープを聴いてみました」
「テープのラベルには二月三日、三越とあります」
「何年のかまでは分かりません」
「まくらでは(先代林家)正蔵師匠の代演とのお詫びを申し上げておりました」
「師匠の禁酒番屋では話があちこちに飛んだりしておりまして、最初に聴いた時は『何これ』と思いましたね」
「現在では(柳家)小さん師匠の型が主流となっておりますが」
「本日は馬生バージョンでお送り致します」

本編:
当会助演(げすと)である柳家さん喬師匠の本名、稲葉と当代馬生師匠の本名、佐竹が登場します。

蜃気楼龍玉◆鰍澤

「当会の席亭であります石井哲也氏に演出していただきました」
「この噺が面白くなくても、席亭の所為ですので、どうか私を責めないでください」

本編:
お熊の近接戦闘武器として、おりじなるには存在しない草刈鎌が登場します。
怪談演出として、亭主の生皮に語り掛けるお熊の様子が壮絶で御座ィます。

お仲入りで御座ィます。

柳家さん喬◆火焔太鼓

「この噺、柳家は演らないんですよ」
「雲助より『演ってくれよ』と頼まれまして、演らせていただきます」

本編:
慣れない噺の所為か、最後まで気乗りがしなかったのか、べてらんらしくない語り口でした。

金原亭馬生◆文七元結

本編:
この文七とお久がやがて夫婦となりまして、麹町貝坂に元結屋を開いたというお目出度い一席で御座ィます。

追い出しが鳴りましてお開きと相成ります。
これから湯島界隈の辛ェじゃが芋鍋の店にゆきまして、飲んだくれる手筈なんですがねぇ、それはまた別の話で御座ィます。

(了)

投稿者 yoshimori : December 20, 2011 11:59 PM
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