February 12, 2012

◆『塩冶判官高貞と高師直と大星由良助義金』

本日ァ新宿御苑前での伝統話芸と邦楽の会でござんす。

『東京仮名手本白書 いなせなレボリューション』
@新宿区内藤町・四谷区民ホール(四谷区民センター9F)

【第一部】
第一幕 「刃傷」
一龍斎貞寿◆講談 「赤穂義士傳」より

「耐えかねた浅野内匠頭、松の廊下にて吉良上野介への刃傷に及びます」
「『浅野殿、殿中で御座るぞ!』」
「浅野家、御家は断絶、内匠頭、御身は切腹と相成りまして、忠臣蔵の幕開きでございます」

第二幕 「ある日の祇園一力茶屋」
春風亭傳枝◆落語 「粗忽長屋」

「浅野家城代家老、大石内蔵助が居ります京は祇園の茶屋の座敷にひとりの幇間が上がります」
「『大石様、あいや、此処では浮(うき)様でございましたなァ』」
「『何ですと、踊りながらのかっぽれでご祝儀? 演らせていただきます!』」
終いにはハァハァ息をしいしい端折った着物を戻しまして、布団に座ります。
「『これでも私、鹿野武左衛門の弟子を名乗っておりまして、・・・まァあの方は流罪にされてしましましたが』」
「『では、落とし噺を一席』」
何をどう戸惑いをしたものか、浅野家家臣随一の粗忽者、不破数右衛門をまくらで振らずに「粗忽」に纏わる噺を始めましたが、それじゃァおーでぃえんすは置いてけ堀でござんすよ。(いぢわる)

お仲入りで御座ィます。

【第二部】
第三幕 「奏!奏!奏!」

山田ケンタ(ZEN、MUSA、空龍)◆和太鼓
内藤哲郎(朋郎、鼓童)◆和太鼓
武田朋子(朋郎、悠玄亭玉介社中)◆篠笛
菊池伸城・衣袋聖志・鈴木真一郎(和音)◆箏

第四幕 「赤垣源蔵」
宝井琴調◆講談 「赤穂義士傳」より

「討入前夜に暇乞いをと兄の屋敷を訪ねる赤垣源蔵でしたが、兄は不在」
「大酒飲みの源蔵を厭う兄嫁からは、癪を理由に避けられております」
「しばし待とうと上がり込んだ源蔵、兄の羽織を借りまして前の壁に掛け、羽織と差し向かいながらの手酌のひとり酒でございます」

第五幕 「二度目の清書(きよがき)」
宝井琴調・一龍斎貞寿◆講談 「赤穂義士傳」より

「見事主君の無念を晴らした赤穂義士、大石内蔵助が妻、りくの下へ寺坂吉衛門が参りまして事と次第を打ち明けます」

幕が一度下りまして、も一度上がりますと、琴調先生のご紹介で演者の皆々様が再び壇上に現れます。
下座として姿を見せなかった三味線方、杵屋松紀三(きねやまつきみ)師匠も並びましての終演で御座ィます。

お開きとなりまして、新宿三丁目より副都心線に乗り込んで南下しまして、煉瓦造りの建屋ン中にて伝票上、「煙」と記される保存食を抓みながら飲んだくれるんですがねぇ、それはまた別の話で御座ィます。

(了)

投稿者 yoshimori : February 12, 2012 11:59 PM
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