March 12, 2013

◆『紀文上場』

本日ァ浅草橋での落語会でござんす。
数日前からの歯痛が後を引いておりまして、涙目ながらの会場入りとなります。

『第六十二回 鳥越落語会』
@浅草橋二丁目・浅草橋区民館四階ホール

柳家ろべえ◆ぐつぐつ

「日光江戸村に行ってきました」
「仕事でもなく、ひとりで」
「雨だったんですけどね」
「にゃんまげに飛び付きたくて探し回ったんですが、何処にもいないんです」
「諦めて帰ろうとしたら出口の辺りの軒下でたたずんでいるわけですよ、にゃんまげが」
「マスコットキャラクターなんてのは、小さくてふわふわしてて手も足も短いのがかわいいんですよ」
「…あれ…かわいくないですね、背丈も高いし、手足は普通に長いし」
「中の人も男の方でしょうから、飛び付くのもやめときました」

柳家喜多八◆蝦蟇の油

「小笠原までクルーズするツアーの船に乗ったことがあるんです」
「仕事ですけどね」
「手品の芸人とふたりで出てたんですよ」
「私の出番は一日15分」
「4日間そんな感じですよ」
「出される食事も一般客と違うんですよ」
「フィリピン人船員と同じ内容ですからね、もう飽きちゃって」
「で、手品の芸人がですね、『知ってました? 我々は誰かの代演らしいですよ』って云いまして」
「誰かと云えば、その頃(桂)三木助が死んだ時でしてね、彼の代演だったんですよ」
「まァ彼でしたら一等船室を一室あてがわれての興行だった思うんですけど、我々はタコ部屋でしたね」
「彼のギャラを手品芸人とふたりで割って、いやそれ以下だったかも分かりませんが」

お仲入りで御座ィます。

柳家一琴◆夢八

「この間、健康診断に初めて伺いまして」
「病院ではいろんなものをとられますね」
「血液検査で血を採られて、X線撮られて、尿検査で尿まで採られて、心電図撮られて、最後に検査料6万円取られて」
「終わった後でお医者さんに呼ばれましてね、もう説教ですよ」
「『全ての値が普通の人の二倍です』と」
「6万円払って分かったのが、私は肥満だということです」
「知ってる!!」(扇子の先端を床に激しく打ち付けてしばし静止)

「落語以外にも頼まれました」と紙切りを始める一琴師匠。
お題は「干支(蛇じゃなくて犬)」「海外のネズミのメス(ミニー)」「客席から連れてきた老人」でした。
最後の即興似顔紙切りが意外とれべる高くて歓声が上がってました。

柳家喜多八◆小言幸兵衛

サゲ:
「あなたの商売は何ですか」
「俺か? 俺ァ鉄砲鍛治よ」
「どおりで、ぽんぽん言い通しだ」

追い出しが鳴りましてお開きで御座ィます。
会場を出ましてあれからほるもん焼きの店にゆきまして、内臓を幾つかいただくんですがね、歯痛の痛みに耐えかねまして飲んだくれの最中に服用しますと、ものの三十分で効いてくるんですがね、それはまた別の話。

(了)

投稿者 yoshimori : March 12, 2013 11:59 PM
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