February 04, 2016

◆『君だけの背中をぶっ飛ばしたい町』

『六夜連続・若手まつり ~開店6周年記念企画!~ 【第四夜】~美女vs野獣~』
@新宿区新宿二丁目 道楽亭 Ryu's Bar

立川笑二◆仲順大主(ちゅんじゅんうふしゅ)

「昇々あにさんも貞寿ねえさんも何らかの会でご一緒させていただいたことはあるんですがね」
「ぴっかりねえさんとご一緒するのは初めてなんですよ」
「先日、高円寺で財布を落としてしまいまして」
「交番に行きまして、住所年齢名前などを書いて届けを出す際に職業を書く欄があるんですね」
「別に隠しておく理由もないので、『落語家』と書いたんですよ」
「そしたらですね、担当の警官の方が『えっ!? 噺家さんなんですか!?』と喰い付いてきたわけですよ」
「『談笑のお弟子さんでしょう?」と』
「…その方は私の名前はご存じなかったんですが、私が談笑の弟子ということはわかったみたいなんですね」
「『僕、追っかけてる噺家さんがふたりいるんですよ』」
「『そのおふたりとは誰ですか』」
「『春風亭ぴっかりさんと快楽亭ブラック師匠です』」
「…片や落語界のアイドル、片や…人でなしですよ」
「…何故その対極となるお二方を選んでしまったのか」
「…もう財布は出てこないなと諦めて、やっぱり未だに出てきません」

「東西600人を超える噺家はおりますが、沖縄出身は私ひとりだけでございます」
「今度うちの師匠(談笑)と一緒に沖縄に行きまして親子会を演るんですよ」
「で、その時に沖縄を絡めた新作を創ってくれとの依頼がありまして」
「それを今から演りたいと思っておりますが、いかがでしょうか」
(拍手)
「…まァ駄目だと云われても演るんですけどね」

<本編>
「番頭さん、私には悩みがあってねぇ、三人の息子のうち誰に跡を継がせたらいいかねぇ」
「旦那様、お三方に弔いの出し方を…」
「…番頭さん、それじゃァ『片棒』だよ」
「それじゃァこうしましょう、旦那様、琉球という国に『仲順流り(ちゅんじゅんながり)』という唄があります」
…とまァこの流れから『片棒』にも似た展開となりまして、サゲどころに四男与太郎が登場しまして、小気味のいい落ちとなります。

春風亭ぴっかり☆◆権助提灯

「…凄い噺でしたねぇ」
「まさか、まくらで私の名前とブラック師匠のお名前が出るとは思いませんでした」
「うちの小朝一門は破門率が実に97%という過酷なところでして」
「(橘家)圓太郎あにさんと(五明樓)玉の輔あにさんが上にいまして、その後二十年経つんですが、みんな辞めてしましまして三番目に私がいるんですね」
「ブラック師匠はほんとはお優しい方なんですよ、人でなしと云っちゃいけませんよ、落語は下ネタと危ないのしか演りませんけどね」
「…ほんとに酷いのは玉の輔あにさんですね」
「『俺ァ兄弟子だから何してもいいんだ』とかわけのわからない理屈でおしりとか胸とか触ってくるんですよ」
「こないだなんて私が洟をかんで屑かごに捨てたティッシュ拾って、『これ百円で売れねぇかなァ』ですって」
「最低ですよ、もう早くこの一門から離れたいんです!」
「で、もし、私が小朝のところをしくじってめでたく破門にでもなりましたら、ブラック師匠のところで噺家を続けさせていただけることになってるんです」
「名前ももう既にいただいてまして」
「快楽亭ブラジャーです」
「もし、私が運よく小朝一門から離れましたら、ブラジャーを名乗ってゆきたいと思ってます」

春風亭昇々◆最終試験

まくらは、江東区は南砂にある整骨院にて催眠術にかけて貰うんですが、まったくかからずに終わるという取材の結果を話してました。
同行したカメラマンの方はあっさりかかったそうですが。

<本編>
緊張しすぎて壊れかけている「東京電機大学文学部卒」を自称する男が最終試験に臨むんですがねぇ、当然何ひとつ上手く行きません。
落語研究会での高座名は「ぽんぽこ亭ひょうきん丸」と名乗ってたと申しまして、しかも「二代目」だそうで。

一龍斎貞寿◆赤穂義士伝 大石内蔵助 妻子別れ

(貞心)師匠が「弟子離れ」できないというまくらから始まりまして、本編へと突入します。
地声は「アニメ声」だそうで、気合い入れての張り声です。

お開きとなりまして、演者さんらとの懇親会となりますがねぇ、それはまた別の噺でございます。

(寥)

投稿者 yoshimori : February 4, 2016 11:59 PM
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