2006年03月03日

古代エジプトのアレキサンドリア図書館は、
人間のあらゆる知識を同時にひとつの場所に
集めようとした人類初の試みだった。
ではわたしたちの最新の試みはいったいなにか。
それは、グーグルだ
ブルースター・カール
デジタル図書館インターネットアーカイブの設立者


ひとは答えよりも、質問で判断する。
ボルテール


あらゆる摩擦抵抗のなかで、
人類の運動を最も遅らせているもの、それは無知である。
ニコラ・ステラ


広告は商いの心に大きく関わる。商いの世界を鼓舞し高めるという
重大な責任をあなたに負わせるのは、広告という、この強力なパワ
ーであり、それは人類の再生・救済という偉大な任務の一部となる。
カルビン・クーリッジ
広告業界へのメッセージ


神になりたければ、責任を引き受けろ。
クリストファー・エルクストン(英国人の俳優)
テレビドラマ「再臨」(2003)より


マーケティング予算—企業国家アメリカで、最後まで説明のつかない支出。
エリック・シュミット グーグルCEO


「それはいつまでも、おまえの記録に残るんだよ」
小学校の校長


強い力を持つものは、それを優しく使うべきだ。
セネカ


すべてのデータは集め終わり、もはや集めるものはなにもない。
しかし集めたデータの相互関係をすっかり明らかにし、
できる限り関係性に基づいて、整理しなければならなかった。
そのためには、果てしない時間がかかった。
そしてACは、いかにしてエントロピーの方向を
逆転できるかを知ることとなった。
アイザック・アシモフ『最後の疑問』

(『ザ・サーチ グーグルが世界を変えた』ジョン・バッテル著 中谷和男訳 日経BP社 ISBN: 4822244873  より)


この本のどこにも、はっきりとは書かれていないが、

私たちは、
世界の全ての知識を集結した「全知」の誕生に
生きているうちに立ち会えるのではないか。

そんなことが、この本全体からほのめかされているように感じた。

何を質問しても、必ず正解を答えてくれる。

そんなコンピューターに、人々が「真理」について質問するさま、
そしてそのコンピューターが人間を超越した存在として暴走するさまが
SFのように目に浮かんだ。

ビッグバン以来、すべてのものは拡散し、散らばりつづけていた。
物も、人も、情報も。
このエントロピーの法則の流れを、
真逆にねじ曲げ、全世界の知識をひとつに集結し、再統合しようとするもの。
それがグーグルなのかもしれない。


本書の最後に、さらりと書かれた
エピローグのこのくだりが、しばらく心に残った。

 わたしは「不滅」という文字をグーグルに打ち込み、「I'm Feeling Lucky」ボタンをクリックする。
(中略)
 そのページによれば、ギルガメシュは「人類の願望の不死へのあらわれ」と「嫌々ながらの有限性の受容」を物語っているという。「これこそ人類の永遠の試練である」と。
 ビンゴ!なぜか分からないが、それこそわたしが求めていたものだった。不滅のコンセプトを理解したいというわたしの漠然とした思いから、ギルガメシュの物語に導かれたのだった。
(中略)
粘土に刻まれて不滅となることは、ビットとなりウェブに移されて不滅となることは、果たしてなにを意味するのだろうか。
 これこそ、みなが憧れ、熱望することではないのか。

(同上)

投稿者 vacant : 2006年03月03日 20:24 | トラックバック
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