November 16, 2005

子供銀行副頭取では話にならんのだよ。

巣鴨、電波系、12時45分。

一枚のチラシ。
【】内が表題で、「」内はコメントという構成。
本文に登場する一郎(51)、君枝(75)は共に仮名。

【ふすま】
「母が考えてチラシを作りました。」
この畳屋の代表である一郎の母、君枝が一生懸命作りました、とアピール。
一郎は君枝の手足となり、指図されるがままにイラレを操作している様子。

【障子】
「母が水できれいに洗ってふきそうじをしています」
B5用紙縦使いにもかかわらず、縦方向に横書きというスタイルで広告界に新風を吹き込んでいる。
・・・いや、ぶっちゃけ読み難い上に、どこから読み始めていいのかも分からない。
また、君枝だ。一郎の君枝に対する偏愛っぷりが痛々しい。

【たたみ】
「私共親子は、日本のイ草国産品しか使用していません」
一郎と君枝、どこか歪んだ運命共同体。
絶大な自信の中、「イ」がカタカナである疑問は隠せない。

【アミ戸】
「近くで仕事しているのでいつでも、どこでも、電話をまっています」
何の近くなんだ、自宅か?
職場にある網戸の近くだろうか。謎は深まるばかりだ。

【男女募集】
表記上、襖・障子張りを習得したい男女を募ってはいるが、
「プロ経験者おことわり → 意見が合わないので」
と、経験者は優遇されて然るべきなのに一郎のオレ原理主義で一蹴。
経験者であることは沈黙していないと仕事やりにくいな。

【月収】
「月収40万円-80万円 日払い18,000円」
これ、すごくない?
襖張って、障子張って、こんなに高収入!
・・・多分、もっと汚れな別の業務もやらされて、意味不明な諸経費等引かれて、手元には提示額よりも遥かに・・・。
そんな懸念に答えるべく、裏面(こっちが表かも分からんが)に真実が。

【家事一般お手伝いします】
「女性200人会」と自称する団体は、家事一般手伝いと銘打って、炊事・洗濯・掃除・買物・健康を、出張専門でサポートすると謳う。
え、出張専門?
気になる最後の「健康」の内容が、「マッサージ」、「体アカスリ」、「エステ」。
・・・もう明らかに内容がデリヘル寄りにシフトしている。
先程の月収に対する疑問に膝を打つような回答。

【女の子】
「女の子22才-40才までの結婚を考えている女の子の集まりです」
・・・派遣されてチェンジを言い渡されるデリヘル嬢(40歳)だって結婚を考えているんだ!
だから受け入れてあげて、という魂の叫び。

【月収】
「自宅店長男女(年不)募集(車必要持ち込み) 月収50万円以上 日払2万円以上 担当XX 090-XXXX-XXXX」
これはやはり「送り」じゃないですか。
不自然に高給な上に、車を持ち込ませてるし、何よりも連絡先が一郎とは別の担当者の携帯電話。
「自宅店長」というのは、「呼ばれるまで待機」という不文律にも見える。

このふすま・畳チェーン店の広告は、「一生懸命な母」とか「畳で高収入」を前面に出しといて、最終的にはデリヘルがメイン業務でしたというマジックなんだか、うっかりなんだか判断に苦しむ内容となっている。

これから畳屋を始めようという方、色んな意味で気をつけ。

投稿者 yoshimori : November 16, 2005 05:14 PM | トラックバック
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