November 01, 2006

『豆腐小僧双六道中ふりだし (2003)』

通院を余儀なくされていた時のこと。
8時15分から受付開始というので、8時きっかりに病院に到着。

・・・既に20人くらいが待合室のソファーに規則的に座って並んでいる。

まあ、年配の方にとっては社交場でもあるしな、と持参した文庫本を開く。

・・・集中できん。

ほぼ全員が隣同士、もしくは席を隔てて話し込んでいる為、学級崩壊にも似たざわざわ感。
君らずっと前から知り合いなのかと疑うほど、既にコミューンは成立しており、新参者である自分だけがかなり浮いた存在。

しかも後続の患者、人がページをめくっているのにガンガン話し掛けてくる。

「何を読んでおられるのですかな?」
えっ、あー、これ? 京極夏彦ですけど。

「ほう、豆腐小僧! はー、へー」
(嗚呼っ、タイトルを口に出して読まないでぇ)

「何処かで怪我でもされたんですか?」
ええ、まあ。

「事故か何かですか?」
まあ、そんなもんです(説明が面倒だから生返事)。

・・・健康っていいな。

(了)

投稿者 yoshimori : November 1, 2006 01:33 PM | トラックバック
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