August 05, 2008

『宗珉、則光、芭蕉』

先度、仲買いの弥市の取り次ぎました道具七品、あれは祐乗(ゆうじょ)、光乗(こうじょ)、宗乗(そうじょ)三作の三所物(みところもん)横谷宗珉小柄付きの脇差、中身は備前長船則光
柄前は鉄刀木(たがやさん)やと仰せでござりましたが、ありゃ埋れ木やそうでござりますので、木ィが違うておりまっさかい、念の為ちゃっとお断り申し上げておきます。
並びに黄檗山金明竹寸胴切(おうばくざんきんめいちくずんどぎり)の花活、のうこうの茶碗、古池や蛙とびこむ水の音と申します風羅坊芭蕉正筆の掛け物、沢庵禅師の一行物に隠元、木庵、即非、隠木即貼りまぜの小屏風
あの屏風はわてぇの旦那の檀那寺が兵庫におまして、兵庫の和尚のえらい好みまする屏風やによって、表具ィやって兵庫の坊主の屏風に致しましたと、かようにちゃっとお取り次ぎを願いたいので。

ほな、わて急きますよってに、さいならー。

(了)

投稿者 yoshimori : August 5, 2008 11:59 PM
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