November 27, 2010

『十一月下席~蒼鷺と争う肘の先』

貸切という。

19時開始と云われて向かった店では既に男子数名が待機しており、どの顔を眺めても知らない御尊面である。
そして、彼らは互いに顔見知りであり同年代であり極親しい間柄であるという。
完全なるアウェーである。

参加者の誰もが生まれも育ちも関東圏と見え、地方出身者である私には入り込む余地が1ミリもない。
そして何より致命的なのは、彼ら彼女らは十も年下であるという事だ。

・・・それでも十時間が経過していた。
気が付けば茨城でのロケ帰りというスタント系の事務所に所属するアクション俳優(♂)とサシで酒を酌み交わしている。
そして話す内容が演劇だ大人計画だ松尾スズキだグループ魂だのと世間的な認知度では隙間産業である。
アクション俳優が松田優作の真似を台詞とアクション付きの長ーい尺でやり始めたのを機に解散と相成る。

時刻は午前五時を過ぎている。
既に外は明るい。
さァ家に帰ろう。

それにしてもだ、この睡魔知らずな状態は何なのだろうか。
若造に対するアンチエイジな意地なのだろうか。
そういう精神論は通用しない筈なのだが、現にこうして起きている。
いずれ代償は払うのだろうと固く信じ、大人しく帰るのだ。

(了)

投稿者 yoshimori : November 27, 2010 11:59 PM
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