January 02, 2012

『竜殺シ氷地獄』 (第1回)

◆女である。
◆内戦が激化する常冬の地にて、反体制派の一員として処刑されそうになる。
◆しかも斬首刑。
◆劇的な展開にて何とか免れる。
◆親切な体制側の軍人に導かれ、その男の知人である鍛冶屋の一家の世話になる。
◆しかし、鍛冶屋の女房からは常時「わたしの亭主に色目を使うな」と云われ続け、肩身が狭い事この上ない。
◆鍛冶屋の門限は厳しく、野外での小銭稼ぎ(薪割りと追い剥ぎ返し)の果てに少しでも帰宅が遅くなると朝まで締め出しである。
◆宵闇の雪降る中、雨に濡れた仔犬の顔でほとほとと扉を叩いても誰も迎えてはくれない。
◆何処の馬の骨とも付かない居候の身分に相違ないが、これでは暮らしが成り立たないと、一家に別れを告げて旅立つ。
◆世界は広大だ、さあこれから何処へ向かおう。

(續く)

投稿者 yoshimori : January 2, 2012 11:59 PM
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