October 30, 2012

『料理人の料簡』

◇家族会である。
◇とはいえ、血縁も婚姻関係もない。(えっ?)

◇合流前で既に「塩焼きそば」、「ちくわ天そば」をそれぞれ食しているふたり。
◇後から遅れて参加したひとりは「はらぺこ率3割」という、どうにも食が進まなそうなメンバー構成。
◇そんな逆境さえ「食」という名の欲へと還元して、オーダーに全ての魂を注ぎ込むのだ。

◇以下は喰い倒れと飲んだくれの記録である。
◇大根と海老のサラダ(レモンドレッシング)
◇ブロッコリーとパンチェッタのリゾット
◇海老の生ハム巻きフリット
◇じゃが芋とジェノベーゼソース生ハムのせパスタ
◇ドラフトビア
◇"Louis Jadot Bourgogne Blanc"

◇移動して次の店にて、大陸での食エピソードを聞く。
◇朝鮮族が多く暮らす国境の街、延辺(エンペン)にある食事処にて冷麺を頼んだという。
◇「麺の上には薄い肉が数枚載っていて、食べても特に味もしなかったんだ」
◇食後に厨房から店主がテーブルの横まで来て言ったそうだ。
◇「で、どうだった、うちの犬の味は?」
◇「…!」
◇だけど、ねずみは絶対食べないんだってさ♪

(了)

投稿者 yoshimori : October 30, 2012 11:59 PM
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