2006年12月26日

東京を離れた二人の人の話。

ひとりは、毎週月曜日になると
関越トンネルを抜けて、東京にもどってくる人。

「向こうは、ふつうに雪なわけじゃん。
トンネルを越えて、
関東平野に出ると、なにもないわけよ。」

話をききながら、
太郎と次郎を寝かして雪降り積む
屋根の下の暮らしと、
モラルハザードシティ東京との
居心地のギャップについて
想像をめぐらす。

彼は、
やがてもどってくることも止める予定とのこと。

「もう、システムが腐ってるよね。
ひとりひとりは悪くなくてもさ。」

その人の言葉。


もう一人は、聞いた話。
私はお会いしたこともない人。

イヌイットと結婚した才女の話。

北極にほど近い
グリーンランドの果ての地で、

アザラシを獲っちゃうような頼もしいイヌイットの旦那様と

ひと冬だったか、2~3年だったか、
ふたりきりで過ごしたこともある、のだとか。

「日本に帰ってくると、
もう早く向こうに帰りたくて帰りたくて
仕方がないんだ、

って言ってたよ。彼女。」

と皆が話すのをぼんやりと聞く。

看板とコンクリートと人間関係に
万力のように締め付けられて

脳に鳥肌をたてている
彼女の姿を思い浮かべる。

酋長の娘のような日に焼けたその顔を。

そして遥かなイグルーの姿を。


・・・


東京に、
いまも魅力はあるのだろうか。

いや
それ以前に、

存在意義は。

投稿者 vacant : 2006年12月26日 20:40 | トラックバック
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コメント

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Posted by: traduceri : 2011年11月01日 07:31
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