2010年10月31日

『オノマトピア——擬音語大国ニッポン考』桜井順(岩波現代文庫) より引用


 〈もともとたべものは、舌の上の味わいばかりで美味いとしているのではない。シャキシャキして美味いもの、グミグミしていることが佳いもの、シコシコして美味いもの、ネチネチして良いもの、カリカリして善なるもの、グニャグニャして旨いもの、モチモチまたボクボクして可なるもの。ザラザラしていて旨いもの、ネバネバするのが良いもの、シャリシャリして美味いもの、コリコリしたもの——ざっと考えても、以上のように触覚がたべものの美味さ不味さの大部分を支配しているものである〉

(北大路魯山人)

投稿者 vacant : 2010年10月31日 11:57 | トラックバック
Share |
コメント